高知県発「小悪魔の条件」配信開始

高知コンテンツビジネス創出育成協議会


高知県庁の5階。ここに世界的でも珍しい異色な組織がある。その名を「まんが・コンテンツ課」。文化・国際課や県民生活・男女共同参画課などと共に文化生活部に所属する正式の組織。役割(業務内容)は、①まんが文化の推進に関すること、②コンテンツ産業の振興に関すること、③著作権に関する普及指導に関することなどである。


コンテンツ産業創成の注目すべきスキーム

ひとつのアプリが完成した。その題名は、新作のノベルゲーム「小悪魔の条件」。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「GREE」において、配信が開始されている。この作品は、「高知県ソーシャルゲーム企画コンテスト」の第1回入賞作品をゲーム化したもので、全国で初めて自治体の産業政策によって誕生したソーシャルゲーム。これを主催したのが「高知コンテンツビジネス創出育成協議会」である。

高知県は2010年(平成22年)に「高知県産業振興計画」を作成。その中でコンテンツ産業の創成があげれらていた。横山隆一氏、やなせたかし氏、はらたいら氏といった日本を代表する漫画家を輩出している「まんが王国・土佐」。当然のように「まんがコンテンツ」による産業振興策ができあがった。時を同じく民間でもまんがを中心にしたコンテンツによる地域活性や産業創成の動きがあった。これをリードしてきたのが四国銀行などの地元産業の活性化や雇用の拡大をめざそうという動きが始まっていた。

この2つの潮流が連携を始めて動き出した。その中心となっているのが「まんがコンテンツ課」と「高知コンテンツビジネス創出育成協議会」。この2つの組織が主催して「高知県ソーシャルゲーム企画コンテスト」が実施された。第1回の締め切りにまでの応募作品は14作品。第2回の締め切りまでには36作品となり、合計で50作品となった。今回配信された「小悪魔の条件」は第1回締め切りの中から選ばれた作品。続けて第2回締め切りの中から2作品が決定しており3月までのゲーム化を目指して開発中。なお、この中には、中学1年生の企画した作品もある。

第1作の「小悪魔の条件」は、言い寄ってくるイケメンを思うままに振り回しながら、恋して楽しむ“小悪魔”体験を満喫し、全国各地の名だたるイケメンのコレクションをめざすゲーム。他のプレイヤーたちと気に入ったイケメンを奪い合うドキドキ感を味わえるなど、女の子の夢を叶える展開となる。作品を製作するのは、コンペを勝ち抜いた株式会社高知電子計算センターと株式会社高知システムズ。さらにサプライズとして、「ファイナルファンタジーシリーズ」の作曲者である植松伸夫氏が音楽を提供。イベントクリアで曲をゲットすることができるという。またゲームをナビゲートするキャラクターは、女の子に大人気の上北ふたご氏(講談社「なかよし」にて『スイートプリキュア♪』のコミカライズを連載中)が作画するなど、高知県出身の二人の協力により、「まんが王国・土佐」らしさにあふれたゲームとなっている。

高知県文化生活部 まんが・コンテンツ課の栗山典久課長代理は、「今後のまんがコンテンツ産業やソーシャル産業を発展させていくための第一歩です。高知に新しい産業を確立するために活動を活発化していきます」と抱負を語った。


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